2013年8月8日木曜日

レビュー:「Metro Last Light」






記念すべき再開後第一回目のゲームレビュー。
前回の記事でレビューをあげていくと宣言したばかりなので、さっそく1つは投下しておかないと・・・と思い至りました。最初を飾るタイトルとしては申し分のないチョイスだと自負しております。

「Metro Last Light」
ジャンル:FPS
販売・開発元:THQ/4A games
リリース日:2013/5/17(英語版) 2013/08/01(日本語版)
対応プラットフォーム:PC/PS3/Xbox360

推奨動作環境
  • Windows: Vista, 7 or 8
  • CPU: 2.6 GHz Quad Core e.g. Intel Core i5
  • RAM: 4GB
  • Hard Disc Space: 7.5 GB
  • Direct X: 11
  • Graphics Card: NVIDIA GTX 580/660 Ti (or AMD equivalent e.g. 7870) or higher
  • For 3D Vision Support:
    • GeForce GTX 580/660 Ti or higher
    • 120Hz Monitor
    • NVIDIA 3D Vision kit for Windows Vista, 7 or 8
※PC英語版でのレビューとなります。


STORY

2033年。モスクワの地下鉄道網に逃れていた人類を救うべく、主人公のアルチョムたちが新種のミュータント“ダークワン”を壊滅させた。それから約1年 後。アルチョムのもとに現れた謎多き人物カーンが、ダークワンの生き残りが存在することを告げる。さらに、ダークワンは人類の敵ではなく、人類が生き延び るための唯一の希望だと言う。アルチョムはカーンとともにレンジャー司令部へ赴き、ダークワンの保護を進言するのだが…。

※このゲームは2010年3月に発売されたゲームソフト、「Metro 2033」の続編にあたる。このシリーズのストーリーを、より深く知りたい方は前作からプレイすることを推奨する。ゲーム内容もほぼ同一。(但しPC、Xbox360版の二種のみ。)また、両作品とも ロシアの作家ドミトリー・グルホフスキーの小説 『Метро 2033』 (メトロ2033、英:Metro 2033)を原作としている。興味のある方は日本語訳版が小学館より発売されているので、読んでみるのもいいだろう。


ゲームプレイ

☆ステルス要素の強いゲーム内容

敵との戦闘は対人間戦、対ミュータント戦の2種類。
このゲームに登場する武器はすべて実弾系で、かなり威力が高い仕様。 プレイヤー、敵ともに少量の被弾でも致命傷になり得る。敵頭部着弾はほとんどの場合即死。(ただし一部のモンスターは例外)

対人間戦では、たとえ低い難易度であっても、正面から銃を撃ち合っての戦闘は難めのバランス。基本的には暗がりや物陰に隠れながらやり過ごす。あるいは後ろから忍び寄ってナイフで殺しておくか気絶させておくか、もっと安全になら消音効果のある銃で暗殺していくのが得策となっている。

うっかり敵に見つかってしまった場合には、遮蔽物に隠れながら強力な銃の一撃を見舞って倒していくというバランス。
ただ、このステルスの部分が少々強すぎる感があり、しゃがんで暗いところにさえいれば、敵がどんなに近づいてきてもバレる心配がない。そして何より、音を立てずに倒す方法がかなり豊富にあり、ひとりずつゆっくり倒していくのはそう難しくない。ステルスゲームに慣れているプレイヤーは簡単なゲームだと感じてしまうかもしれないだろう。

一方のミュータント戦では、基本的にモンスターの知覚力はかなり鋭く、気づかれずにやりすごせる場面は少ない。ショットガン等を筆頭に火力の高い武器で、近寄られる前に倒していくのが基本になる。ヘッドショット判定もあるようだが、一部の大型のモンスターではしぶとく襲い掛かってくるので、旧時代のアクションFPSのようなプレイになる。派手好きなプレイヤーはミュータント戦のほうが楽しいと感じるだろう。
 
※ただしミュータントの造形は結構グロテスク。暗い場所も結構多いのでかなり怖い。苦手な方は注意。

ゲーム全体の印象としては、前作よりも戦闘面がかなり強化されている感がある。ステルスにしろアクションにしろ、濃いゲーム体験を感じることができるだろう。

☆サバイバルゲームとしての側面

ゲーム中で使用される通貨はすべて軍用ライフルの弾という設定である。地下鉄の駅や線路、あるいは核で汚染された地上等、あちこちで武器や弾薬を拾うことができる。
ゲーム内の要所で店を発見することが出来、そこでまた新たに武器を購入したり、オプションパーツを追加することができる。レートは決してよくはないが、ライフルの弾をマグナムの弾に交換するといったことも可能である。



お気に入りの銃を見つけたら、使いやすいようにパーツを追加して、弾も交換して万全にしておく...というのが定石だろう。核戦争後の現実を生き抜くという現実をプレイヤーに味あわせるためのシステムとも言ってよい。

登場するロケーションはどうなのかというと、あまり前作から代わり映えせず、バリエーションもそれほど多くはない。大体15時間程度のプレイでエンディングを迎えるので、飽きる始めるギリギリのところで終了することだろう。(少なくとも私はそうだった。)

グラフィック

2013年時点での3Dゲーム最高クラスのグラフィック、と評されるだけあって圧巻の一言である。その分PC版での要求スペックは相応に高く、同年の2月に発売された「Crysis 3」や3月の「Farcry 3」と同様に最重量級タイトルである。画面の美しさあれこれの説明を文章で読むよりは、スクリーンショットを見たほうが手っ取り早いので、割愛させていただく。
Geforce系グラフィックスカードのユーザーで、注意していただきたいことが1点だけある。それはゲーム内のオプション項目にある「Advanced PhysX」という項目。余程パソコンの性能に自信がない限り、設定をオフにすることをオススメする。この設定の効果は銃で撃ったときの硝煙やタバコの煙等、エフェクト関連を強化するもので、「大変に重い」ことが特徴である。ゲームプレイにおける臨場感は相応に向上するだろうが、60~80程度のフレームレートで安定するはずが、これをオンにしたばかりに20FPS以下に落ち込むというのはたまったものではないだろう。基本的には GTX 690やGTX TITANなどのウルトラハイエンドGPUを搭載するモンスターマシーン専用オプションといって良いだろう。(お金持ち向け設定...)

※最近のNvidia系GPUのドライバーを新しく公式サイトよりダウンロード&インストールすると、Nvidia Experienceなるツールが導入される。このツールが推奨する「ゲームの最適化」の言うとおりにすると、(私の環境では)まるでマシンパワーが足りていないのに、「Advanced PhysX」を勝手にオンにされてしまう。私はしばらく気づかず、「なんでこんな重いんだ!!」と混乱してしまったものである。要注意。

Pros

☆小説を元にしたストーリー重視のゲーム。核戦争後のシビアな世界を生き抜く!
☆ステルス、アクション両方をミックスしたイマドキの一人称シューティングゲーム。
☆前作とくらべて戦闘面が強い。
☆武器の種類はかなり豊富。改造パーツもあるので、結構自由なスタイルで攻略できる。
☆2013年時点での最高クラスのグラフィックス。相応の環境を持ったPCならば、臨場感抜群である。(質の良いヘッドフォンを持っているなら是非併用を)

Cons

☆いきなりこのゲームから始めると、ストーリーでは置いてけぼりを食らう可能性あり。FPSゲームにストーリーを重視するプレイヤーならば前作プレイが推奨される。
☆前作と同じ世界観を共有しているだけに、ロケーションはあまり代わり映えしていない。あわせて通しでプレイすると途中で飽きてしまう可能性あり。
☆ステルスがちょっと強すぎる。ステルスゲームに慣れたプレイヤーには簡単に感じるかも。
☆PC版の場合、結構なマシンスペックを要求される。特にAdvanced PhysXは激重。
☆ミュータントが結構グロくて怖い。怖いの無理なひとは非推奨。

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